【『海外脱出体験記』とは】
しゃるが海外のエスケープルーム(あるいはそれに類する体験型ゲーム)への参加記録を、レポ風にまとめたもの。
これを読んだあなたが、うっかり海外に赴いてしまうきっかけとなることを願ってやまない。
目指すは北の地、世界一位へ
問題:アニメ「AKIRA」で、「さんをつけろよデコ助野郎!」の前に発せられたセリフ、みたいな国ってどーこだ?

CANADAァアアアア!
どうもしゃるです、皆さん、脱出してますか?
今回は、2026年4月に赴いたカナダ脱出ゲーム遠征のレポートです。
なぜ、カナダか。端的に1つの理由があります。
世界一位が、そこにあるから。
皆様は脱出ゲームの世界的アワードの存在をご存知でしょうか、あるんですよ実は。
「TERPECA」と呼ばれるこのアワードは、年に1度、1000人以上の脱出ゲーム好きが世界中の脱出ゲームをプレイし、投票によってランキングを決めるというアワードです。
ちなみに日本でかつて100位にランクインできた部屋はたった2つ、SCRAPの「Escape from the Red Room」とEscapeOsakaの「Shadow Zen」のみです。
そんなアワードに2024年に突如現れ並み居る強豪を倒し首位となり、そして2025年も1位となって連覇した部屋があります。
その部屋が、カナダはモントリオールにある──
行かずにはいられないでしょう。
今回の旅は、その経由地トロントでの「謎?あるわけねーじゃんw」という施設から、ネタバレ全部オッケー★な施設から、モントリオールのコス○コくらいデカい施設まで、参加してきた部屋全てをレビューします。
まずはこちらのスケジュール表をご覧ください。

ちょっと余白が多いですね。昼ごはん?知りませんねそんな人。
合計24部屋、総文字数1万超えの記事にお付き合い下さい。
そして、この記事で皆様にはこの言葉を覚えていただきましょう。
“MAGNIFICO”
始まりの地、トロント!
<ダーツの旅みたいな画像>

建物がデカい!!!!!!とんでもない高層ビル群の中で、Airbnbを借りて泊まります(なんと写真を撮り忘れているアホ)
到着後、なぜか仲間たちは即地元の本屋に行っていましたが、私は即寝ました。皆元気だね。
ご飯は54階にあるご機嫌なカナディアン料理のお店です。ここから実質4日で24個の脱出ゲームをやるとも知らずに…(日程を組んでいるのはしゃる)

んめかった
というわけで、全部屋レビューはっじまるよ〜
【Day1】
食事もそこそこに「この後いける脱出ゲームある?あるじゃん!行こう」となるのが我々脱出ゲームジャンキーです。折角海外にいるんだ、脱出ゲームしないで他に何するんだ。
○ESCAPE MANOR

場所はカナダはトロント。繁華街の中にある斧投げれるパリピなバーの中に、脱出ゲームが4つくらいあります。
ご飯食べた後で閉店間近だったので、1部屋だけ。
■1部屋目 Wine Cellar

[ストーリー]
ワイン愛好家として、名高いアーサー・ブラッドフォード卿のワイナリーにようやく招待された。囁かれる禁断のレシピの噂を確かめようと地下のセラーへ下りる。従業員が残した不穏な警告——彼に見つかる前に真実を暴け。
ちょっと広めのワインセラーに放り込まれて謎を解きます。ちょっと日本の謎解きっぽいかな…?問題がしっかり沢山あって、でもまずは探索しなきゃいけなくて、これのことか…?みたいなことが連続します。
しかし!そこはさすが海外脱出!そこ動くんかい!!みたいな大きな仕掛けがあり、あぁ、海外始まったなとなりました。
終わりまして、深夜の道を歩いてホテルまで戻る。海外なので夜歩きは危険なのですが、結構ふらふらしてる人もおり、トロントの治安の良さを感じました。
長旅の後の移動で疲れてさっさと寝ましたとさ。
【Day2】
ぐっすり寝まして、とうとう本格的な脱出ゲームハシゴのスタートです。
まずはトロントから東へ車で40分かかる場所まで行きます。初っ端から遠出。
○Revo Escape

この施設のコンセプトは何と言っても「謎がない」こと。正確には問題はあるんですが、例えば花瓶に数字が書いてあったり、変な模様がスプーンに書いてあったり…なんてことは一切ありません。
全てはフィジカル。
問題解決は筋肉が全てしてくれる。
パワー。
ちなみに、とある部屋は「手袋の持参が必須、忘れたら買ってもらいます」と注意書きがあります。なんて?
■2部屋目 Tomb: Raiders of the Sword

[ストーリー]
新たに発見された古代墳墓の発掘隊に加わった若き研究者は、いつしかタイムループに囚われていた。毎晩、墓は崩落し時間は巻き戻る。脱出の鍵は、地下深くに眠る不思議な力を宿した一振りの剣にあるらしい。
いきなりクライマックス!手袋・ヘルメット・膝当て・肘当て必須!ヘッドライトも装着!なぜなら行く道が真っ暗だからさ!!
最初の部屋からいきなり度肝を抜かされます。だってマジで謎ないんだもん。
全ては「困難」。困難の解法なんていくらでもあるぜ、自由に解き明かしてくれ!!っていうやつです。何言ってんだい…
ちなみに、下手するとマジで怪我するシーンが連続します。
狭い、暗い、高い、遠い。幸い今回の旅では誰も怪我しませんでしたが。
それくらい空間が「困難」として作られており、それを頭脳と肉体をフル稼働して解き明かしていく…まさにEscapeRoomがそこに広がっていました。
カナダ遠征だけでなく、今までの脱出ゲーム遠征の中でも、いきなり最上位に食い込む素晴らしい部屋でした。
■3部屋目 The lab: Lockdown

[ストーリー]
偽の求人面接で誘拐され、地下の研究施設で正体不明の人体実験を受け続ける日々。壁に刻んだ正の字は206本を数えた。別の被験者が異形と化して施設は大混乱に陥る。80分後の自爆までに、ここから脱出するしかない。
ちょっとホラー気味。でも、まぁ脱獄モノですからそれくらいのフレーバーはないとね。
ちょっとTomb Raderが衝撃すぎて参加のイメージが薄れがちですが、これもこれで素晴らしい作品です。REVOにおける最初の部屋とのことですが、「謎なんてねぇよ!」を地で行く素晴らしい体験です。
ここも怪我要素あります。あるある。君はどうやってクリアしたかな!?みたいな解説もあって、思考の自由度が試されます。
■4部屋目 Bunker: AI's Martyrdom

[ストーリー]
人里離れた森でキャンプ中、無線機から司令官の緊急連絡が飛び込む。近くの秘密軍事施設が連絡を絶ち、暴走したAIが核ミサイルの発射準備を進めているという。増援は間に合わない。施設に潜入しAIを止めろ。
入り口から…!すげぇし…!最初の部屋の侵入の仕方がマジでアホ!!世界の滅亡止めようねっていう話なのですが、セットの作り込みが本当に素晴らしいです。この施設全体そんなに広くないのに、広く感じるように作られている。
最後は受付してくれたスタッフとパシャリ。

今回の旅で出会った皆様、本当に気さくでサービス精神旺盛で最高。
と、いきなり脱出ゲームとは…?謎解きとは…?と思わされる施設からスタート。
既にグロッキー。
昼食もろくに取っていませんが、次の部屋の予約まで約1時間ちょっとしかありません。
近くのハンバーガー屋でこれでもかというくらい肉肉しいバーガーを詰め込み、次なる土地へ…スタート地点を経由して、反復横跳び1時間です。アホみたいな旅程。

○Escape from the 6

広くて楽しげな施設。到着した時はなんかホームパーティーみたいなのやってました。海外の脱出ゲームは結構こういうことが多くて、家族の誕生日会の催しとして、脱出ゲームやろっか!ってなってるみたいです。ここには3つの部屋があります。
そのうち2部屋は2つずつ部屋が用意されているので、なんとスピードレースができます!
■5部屋目 Wild West

[ストーリー]
北米で最も悪名高い無法者となった君たち。執念深い保安官についに捕らえられ、保安官事務所の留置場に放り込まれてしまった。夜明けとともに連邦刑務所へ移送されれば終わりだ。それまでに脱獄を果たせ。
この施設で一番最初にできた部屋。かなりこじんまりしていて、コンパクトなつくり。2026年の現在ではそこまで目新しいことはありませんが、演出や問題解決の手法は古いながらにも丁寧に作られています。カナダで西部劇モノやるのちょっとおもろいな。
■6部屋目 Firefighter Rescue

[ストーリー]
消防士として、いつもと変わらぬ一日を消防署で過ごしていた。日常業務をこなしていた矢先、緊急の出動要請が入る。それはただの通報ではなく、消防士たちの間で何年も語り継がれることになる大災害の始まりだった。
でけぇ!!!
おかしいおかしい。いきなり規模が爆発的に大きくなりました。
何がでけぇかは是非自分の目で確かめて見てほしいんですが、とんでもない部屋ですわ。部屋…?部屋なのか…?
アイテムたくさん、消防隊という設定バッチリで、超楽しい部屋です。
■7部屋目 Volcano

[ストーリー]
火山の噴火を間近で見たことはあるか。上陸できないほど活発な火山島を、遊覧飛行で上空から見物するツアーに参加する。安全なはずの空の上から噴火を体感する——そのフライトが、忘れられない冒険へと変わっていく。
馬鹿言ってんじゃないよ(この旅2回目)
この部屋だけ8人で挑んだんですが、それくらい大勢で入っても超楽しいです。いやほんと、海外の規模を舐めていると面食らってしまう。
あらすじ読めばまぁ、なんとなくわかると思うんですが、ろくなことが起きません。ろくなことが起こらない結果、何してんのが発生し続けます。
終わったのが大体23時!6部屋しかやってないのに疲れます。いや6部屋やってんねん。しかも最初の3つ肉体系やねん。
終わってホテル戻って爆睡。もう明日はモントリオールに向けて移動です。
【Day3】
今日は移動日です。のんびり起きてトロントのモーニングを楽しみ、優雅に空港に向かいません。
移動日が移動だけで済むわけないよなぁ??????
飛行機の時間が15時くらいなので、2部屋いけます!やらせてください!!
○Daydream Adventure

めっちゃ可愛い見た目。手前の人物がデブすぎる。
中に入ろうとすると…「中の写真撮って良いよ!動画もいいよ!投稿も大歓迎!!」マジで言ってます?
■8部屋目 Brimley Manor

[ストーリー]
素人ゴーストハンターとして受けた記念すべき初仕事は、代々幽霊が住み着くブリムリー邸。だが最近、霊たちの様子がおかしいという。退治するのではなく対話し、悩みを解きほぐしながら屋敷に隠された秘密に迫る。
導入から良い雰囲気からの、ホーンテッドマンションみたいなSpookyな部屋。いちいち幽霊?がキュートです。いろんなイタズラなのか何なのか、霊障が可愛く表現されています。
何より照明の使い方が素晴らしい。恐らくそこまでガチで作り込んでないはずの建物を、とても考え抜かれた照明効果で洋館の怪しさを演出しています。
■9部屋目 Botanica Greenhouse

[ストーリー]
幸運にも星間植物探検隊のチケットが当たり、銀河一多彩な異星植物のコレクションを誇るボタニカ温室へ。植物エネルギーの権威グローレス博士の案内で、話す植物エコーの初公開に立ち会うことになるのだが——。
テーマパークだ!!楽しい!!
Brimley Manoe同様、光の使い方が素晴らしいことは言わずもがな、部屋にある造形物が素晴らしいです。デザイナー達が1年近くかけて作っているとのことで…そりゃネタバレOKしてでも世にお出ししたいよな…となる内容です。その場にいるだけで楽しい。
はい、トロント終わり!怒涛の2日ちょっと!
ちなみにトロントの空港はマジで街のど真ん中にあって、アクセス良好。ホテルからも車で10分です(ただし、脱出ゲーム施設が40分先)

空からのトロント。かっけぇ。
いざ、モントリオールへ。モントリオールは飛行機で1時間程度、あっという間の移動です。
世界一がある街、モントリオール
到着!!モントリオール!!いよいよフランス語しかない!ケベック州を感じます。

早速Airbnbにチェックイン。今度は写真撮ってる。Airbnbではまず仁義なきベッド争奪戦があり、アテンダー特典で個室もらいました。感謝。

すげーそれっぽい写真撮れた。超デカい部屋で旅って感じがします。
新しい土地に到着したら一体なにするかな!
観光?休憩?ご飯?
そうだね!!
脱出ゲームだね!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
○Ezkapaz

なんだかかわいいレトロな一軒家みたいな空間に、3つの部屋があります。今回は時間が合わなくて2部屋だけプレイ。
■10部屋目 OPUS MEMORI

[ストーリー]
闇の魔術にまつわる聖なる地の上に建てられた邸宅を訪れる。立入禁止の部屋から漏れてくる謎の叫び声と、ある日忽然と姿を消した執事の運命——その繋がりを解き明かせ。
今回唯一?の分かりやすいホラー。怖くはない。本当に海外では「悪魔儀式」テーマが多いので、覚えておくと良いです。よく聞く単語・アイテムが出まくる。ちょっとこじんまりとしていて、さらに暗くて暗くて大変。
だけど、ストーリーの進行の仕方が珍しいタイプです、すごい。謎も面白いです。
■11部屋目 LE CHOIX DE BARBIER

[ストーリー]
19世紀建築の宝であるエズカパ邸の改修工事中、レンガ壁の奥から理髪店そっくりの隠し部屋が見つかった。カダヴェラ兄弟による危険な錬金術実験の噂も囁かれる。誰が、なぜこの部屋を封印したのかを暴け。
テーマが良い!今まであまりなかったバーバーでの脱出ゲーム。テーマに沿った問題も多く、なるほどねとなる問題も多い。狭いながらにも創意工夫が凝らされていて素晴らしい部屋です。
ところでこのEskapazはどうやら後に紹介するEscapariumの運営に仲間入りしたようです。
近くのカフェに入ってご飯を食べ、宿に戻ってこの日は就寝。

明日から、いよいよ本番となる怒涛の脱出ゲームハシゴが始まるのである。。。
【Day4】
素晴らしいモントリオールの朝。
朝誰も起きてこないので、A&Wに一人でいく。

カナダで飲むルートビアはより一層サロ○パスの匂いがしました。
○Immersia

市内から約30分、The 脱出ゲーム施設という感じ。合計で4部屋あり、その全てがかなり凝った作りになっているようでしたが、今回は2部屋に挑戦。
■12部屋目 Le Grand Immersia Hôtel

[ストーリー]
グランドオープンを間近に控えたグラン・イメルシア・ホテル。復讐に燃える謎の男に拉致され、政財界や芸術界の名士が集うその式典会場へと連れて行かれる。男の命令に抗い、迫りくる惨事を食い止められるか。
誘拐されます。ぶち込まれます。からのスタートです。このスタートが既に映画的というか、劇的です。
中の装飾もマジでクラシックホテルか?となるくらいには作り込まれてる。あと天井がたけぇ!!いわゆるロードサイド的な施設を1・2階ぶち抜いてつくっているので、とんでもないサイズの空間が広がっています。
■13部屋目 Projet R.E.S.E.T.

[ストーリー]
時は2035年。あなたはメタバース内で犯した罪により服役中の身だ。政府が用意した最新テクノロジー満載の更生プログラム、R.E.S.E.T.計画に参加し、社会復帰を目指すことになるのだが——。
ルールを聞いた時、嫌な予感がしたんですが、マジでやってて戦慄した。いやいや…このサイズでそれやるんすか…
部屋の中はいわゆるちょっと近未来のサイバーちっくな世界観。あらすじからも分かる通り、それはメタバース空間なのだけれど。これも難しくてヒントめっちゃもらいましたが、それにしても恐ろしいことを海外の人たちは考えます。
終わったらご飯なんか食べてる暇なく次の施設へ…いよいよ「Escaparium」へ。
このEscapariumこそ、世界一位を有している施設…なんですが、ここはその別店舗。モントリオール市内に5つの支店を抱えるうちの、大きめの施設になります。7部屋あるんだってよ、はぇ…
○Escaparium MONTREAL

受付からしてデカくね??何席あるんだこれ。どうやらここでボードゲームカフェもやっていて、看板を見たらカードゲーム大会も開かれているようでした。
なるほど、Escapariumはモントリオールにおける総合エンタメ施設を目指してるんですね。そんな施設が仕掛けてくる、世界最高峰の脱出ゲーム達に挑みます。
■14部屋目 Escape Plan(2025年度 世界79位)

[ストーリー]
エスカパリウム併設のカフェで一息つくだけのはずだった。穏やかな時間は一変し、気づけば監獄の世界に放り込まれている。
演劇です(リスニング力の欠如)。
脱出ゲーム=脱獄、というのは日本の皆様には浸透しているかとは思いますが(過激派)、まさにその本流を地でいっています。だって捕まる所から始まるんだもん。
ただ、謎がかなり少ないです。ほぼない。一方でスタッフと濃密な会話を続けまくります。すんごい大変。すんごい大変!!英語が話せる人を必ず連れていきましょう。面白いことは保証します。
■15部屋目 The Wizard Four and the Rise of Lord Thulsa

[ストーリー]
闇の王トゥルサに操られていたフェルウィック校長を救ってから2年。あなたは地域屈指の魔法使いへと成長した。そこへ再び動き出したトゥルサの不穏な報せが届く。仲間と力を合わせ、今度こそ決着をつけられるか。
2部屋ある魔法モノの1部屋目。なんだけどこれが続編。様々なギミックで、魔法が演出されていますが、圧倒されるのは部屋の小物の作り込み!こんなに物があって、どこから作ってるんだ…?と思わされるものばかりです。
■16部屋目 Tyranno Industries

[ストーリー]
傭兵部隊の一員として、タイランノ社が研究を行う孤島への潜入を依頼される。任務は開発中の恐竜の胚3つを奪い、ヘリで脱出すること。だが研究は想像以上に進んでおり、島には本物の恐竜が徘徊していた。
ジュラシッ○パークや。大体そうです。
ちょっと昔の作品ということもあり、演出というよりは謎解き・脱出文脈に重きが置かれています。でも、いわゆるあの世界をかなり体験できるので、オススメ。全然公式のではないけど。
■17部屋目 The Wizard Four and the Book of Black Arts

[ストーリー]
セイブル・オーク魔法学校の入学希望者として、新たに目覚めた自分の力について校長と面談することになった。だがその前に、自らの過ちが招いた窮地から、当の校長を助け出さなければならない。
魔法モノ2つ目。こっちがストーリー上では先。
今回は闇の魔法使いが来るよ…!倒そうね!みたいな話だったと記憶していますが、だいぶ曖昧になってきた。しかし相変わらずの小物の量と、1部屋目に比べて広い作りとなっていて、謎解きの強度も上がっています。魔法モノはいいよな…
■18部屋目 Chinatown Bomber

[ストーリー]
12年前、あなたはある殺人犯を投獄する手助けをした。男はそれを片時も忘れていなかった。とうに引退した身でありながら、ニューヨーク840万人の命を背負わされる。街に仕掛けられた爆弾の起爆まであとわずか。
この施設で一番最初にできた施設。なので、色々と粗が目立つんですが、僕はめっちゃ好きな部屋でした。何よりあの体験がおもろい。最高〜〜
部屋の装飾もChinatown…なのか…?みたいななんちゃってでとても味があって良いです。相変わらず謎はむずい。
ここまで18部屋。その後しゃるは打ち合わせのため宿に戻ったのだが、もう1チームがなかなか帰ってこないし、ロビーが電波終わってたので、寒空の中、お腹を壊しながら打ち合わせしたのでした。。
世界一位のゲームを体験したもう1チームからのLINE。
何が俺達を待ち受けてるんだ。
【Day5】
今日の朝ごはんは駅の近くにあったクロワッサン屋。

ケベック州なのでフランスの文化が根付くモントリオールでは、やたらとフランス出自のものも多く、特にクロワッサンは有名というかたくさんあるというか。本当はベーグルが美味しいらしいんだけど、めちゃくちゃ遠かったので断念。
そしていよいよEscaparium LAVALへ…いよいよやってきました。この施設に行くために来たと言っても過言ではない。この旅の集大成です。
○Escaparium LAVAL

コストコみたいにバカでかい施設の中に、9つの部屋が存在しています。
9???
しかも1部屋が60分〜150分と、絶対に1日で終わらないサイズ感。さらに建物内ではずっと工事の音が聞こえていて、どんどんとデカくなっていっている…らしい…
調べてみたら最新作は「「「建物の外の迷路に出るホラー作品」」」とのこと。
10時から25時に及んだ我々の戦いをとくとご覧あれ…
■19部屋目 The Final Stop v2(2025年度 世界203位)

[ストーリー]
AMS社が自動運転地下鉄の計画を再始動させ、エスカパリウム内に専用の駅が設置された。1999年は技術的欠陥で頓挫したが、今や技術は完成の域にあるという。記念すべき初乗車へようこそ。もちろん何も問題は起きない。
最初からこの飛ばし方で大丈夫ですか??これまで電車を模した脱出ゲームは色々見てきましたが、ここまでやってるのは初めてすぎる。やりすぎている。
さらにこの施設の特徴として、とにかく役者がいる。役者とずっと会話をしながら進める。
最初の部屋から度肝を抜かされながら、次の部屋を待つことに。とりあえず食べに行く時間ないんで、UberEatsでマックでも取りますか…
■20部屋目 Ctrl Alt Reboot(2025年度 世界5位)

[ストーリー]
エスカパリウムの新しいバー、FUBARで友人たちと最高の一夜を過ごすはずだった。熱気に満ちた店内、進んでいく酒、すべてが完璧に思えたその時、慌てふためいた2人の科学者が扉から飛び込んでくる。
と、ロビーでマック待ってたら拉致られてスタートした。(ちなみに後から回収に行った。)
しゃる体験中…
ちょっと世界一位のレビュー前で大変恐縮なんですが、これが僕の生涯1位です。とんでもない。ストーリー展開・技術・問題設計・空間・演出、その全てが別次元です。
特にそのうちの「技術・演出」でイチオシの理由があるんですが…あるんですが、これは言わないでおきたい…!現地でひっくり返ってほしい。余りに次世代すぎる。
ナラティブが素晴らしい。ずっと心に残る、あの時の光景がずっと瞼に浮かぶ。そんな体験ができました。
あなたが脱出ゲームプレイヤーなら、これは何を置いてでもプレイしに行くべきです。
■21部屋目 The Forgotten Cathedral(2025年度 世界8位)

[ストーリー]
エスカパリウム・ラヴァルの巨大施設の中心に、数世紀もの間忘れ去られていた古代の大聖堂が眠っている。今は絶えた密教の聖域だったその場所を、発掘された儀式の遺物とともに巡るガイドツアーへようこそ。
いいか、聞いてくれ。脱出ゲーム施設の中に○○がある。
おかしい。何をどうやったらこれ作ろうと思ったんですか??
ちなみにEscaparium LAVALでは、常に15人くらいの大工が働いており、日々脱出ゲームを作り続けているとのこと。
世界8位を取っているだけあって、その建築は圧巻です。なんなんだ、空間をこれでもか!と使い倒すのがうまいか。問題めっちゃむずいです。
■22部屋目 Wardrobe for Sale(2025年度 世界36位)

[ストーリー]
もし一つの衣装棚が、あなたをどこか別の場所へ運んでくれるとしたら。有名作家ムッシュー・ジャックが所有していたカエデ材の棚には、思い出以上のもの——彼の物語の残響が宿っている。扉を開けば冒険が始まる。
これ、全然あらすじからもKVからも読み取れなかったんですけど、全然思いもよらないストーリー展開です。NHKの世界観(参加した人にならつたわる)
ただし、その世界観とは裏腹に制限時間120分の激重公演。途中で5人中2人寝てました。
RebootやCathedralと比べるとコンパクトなんですが、その中にこれでもか!というくらいの装飾と問題が詰め込まれています。
かなり日本の脱出ゲームに近い作りだが、これ日本にあったらひっくり返るど。
■23部屋目 The Lost Island of the Voodoo Queen(2025年度 世界78位)

[ストーリー]
提督の命により、ヴードゥーの女王が眠る失われた島を探すための最高の船員を集めることになった。だがその島から生還した者は一人もいない。辿り着いた先で、提督が長年追い求める女王の永遠の孤独の謎に迫れ。
このあたりでかなり時間を押してしまっていたので、ちょっとだけ省略気味で進行。すでに20時くらい。
海賊船でVoodooの女王の財宝をいただくぜ!みたいな。
面白いことに、今まで教会やら電車やらだったんですが、ここは振り切った結果夜の無人島に早変わりしています。不思議なんですよこれ。何がどうなったらこんな空間づくりできるんだろう。
問題がかなりカットされていましたが、めっちゃむずい。あとガイド役の出し方がユニークです。
そして旅の最後。
私たちは夜のサーカスへと赴く。
■24部屋目 Magnifico(2024年度,2025年度 世界1位)

[ストーリー]
世界一のショーへようこそ。サーカス・Magnificoでは、絶叫必至のアトラクションや腕試しのゲームが一日中楽しめる。そして日が沈めば本当の魔法が始まる——大テントの下、曲芸師と道化師が繰り広げる忘れられない一夜へ。

言うことはありません。世界一位です。
何に代えても、この体験はMagnificoにしかありません。気づいたら泣いている。
それは装飾が〜とか、ナラティブが〜とか、問題が〜とか、そういうんじゃなくて、確かに私達が体験し、登場人物と対話し、たどり着いた物語の結末を見届けたからです。
夜のサーカス、あの場所に忍び込んで体験したその全ては、間違いなく参加者自身の体験です。
もう一度いいます、この体験はMagnificoにしかありません。比するものがありません。
人生で一度は体験すべき、そういう物語です。
旅の終わり
ここまでお疲れ様でした。まさか24部屋全部屋レビューするとは思ってなかったでしょう?
カナダの総評ですが、やはり土地が大きい。オランダやポーランドと比べても土地の制約が少ない分、タテにもヨコにも大きい施設が多いため、自由な発想が育まれていると感じました。
Escapariumに特化すると、より体験・個々人のナラティブに特化したものを作り上げようという意図を感じ、今後のカナダのスタンダードはこっちに進むのかな、と思うと、新作が楽しみでならないですね。まだまだモントリオール行かないと。
計5日間。しかも移動やら到着日やらを含めた、5日間で24部屋をこなした我々の旅はいかがでしたでしょうか。本当に観光情報やらご飯情報やらなくて大変申し訳ございません。
これをここまで読んでくれた皆様に、是非伝えたいです。
海外での脱出ゲームは、必ずあなたの謎解き観・脱出ゲーム観を変えるものであると。
よく海外のプレイヤーやクリエイターに聞かれる質問があります。
「日本はどんな脱出ゲームがあるんだ?」
それに対して答えるのは「会議室で、テーブルに4人で座って、司会が居て…」という、よくあるホール型公演を答えることが多いです。しかし、彼らはその答えにこう返します。
「でもそれって、会議室じゃないか?」
そうなんです、そうなんですよ。我々日本人は、余りに想像力が豊かすぎる、そしてフィクションにおおらかすぎる。
ここが○○です!と言われれば、そこは刑務所になるし、宇宙船になるし、潜水艦になる。
でも彼らは違う。装飾されていない会議室は会議室なのだ。
だからこそ、彼らは作る。ここが海賊船なのであれば、海賊船を。サーカスなのであれば、サーカスを。
そこに入り込む体験こそまさに没入であり、そこで課せられる困難から逃れることこそ、脱出だと、改めて感じています。
さらに言えば、その困難は決して”謎解き問題”である必要はない。
物理的に開けられない・届かない、恐ろしいモノが迫ってくる、摩訶不思議な空間に幽閉される…本当の意味での試練こそ、EscapeRoomの根幹なのではないでしょうか。
さぁ君も、一度そのペンを捨て、
手袋を握りしめ、
暗くて狭い通路を這いつくばる経験をしに行きませんか?
その先にはきっと、誰かに話したくなるような「あなただけが体験した物語」が広がっているはず。
僕が、1万字を超えるこの記事を書き上げる時の高揚感と同様に。
アテンド・予約・ご紹介のお問い合わせは、お気軽にしゃるまで。では、良き脱出ゲームライフを。
文責:しゃる
次回:オランダ編
